建設業許可の有効期間と更新申請

・建設業許可の有効期間って何年なの?
・更新手続きってどうすればいいの?
・複数の業種の有効期間がバラバラで手続きが面倒

建設業許可は「取得したらお終い」というものではなく、運転免許証などと同じように、定期的に更新する必要があります。
更新を忘れてしまうと許可が失効してしまいますので、500万円以上の工事ができなくなってしまいます。

更新手続きは会社の存続にも影響しますので、どんなに忙しくても忘れないよう注意が必要です。

建設業許可の有効期間

建設業許可の有効期間は5年間です。
正確には、許可のあった日から5年目の対応する日の前日をもって満了します。なお、有効期間の末日が日曜・祝日などでもその日で満了してしまいます。
ですから、引き続き建設業許可を更新して営業する場合は、栃木県では原則、有効期限満了日の3ヶ月前から30日前までに更新の手続きをしなければなりません。

と言われても難しいと思いますので、イメージしやすいように図を見ながら確認していきましょう。

2015年6月1日に許可を取得した事業者様の場合、5年目の対応する日の前日の2020年5月31日(日)が許可の満了日になります。日曜日でも満了します。
許可を更新する場合は、原則、満了日の3ヶ月前から30日前までに更新の手続きを行いますので、2020年3月1日から2020年5月1日までに更新申請の手続きをしなければなりません。

ギリギリの申請はミスを誘発しますし、もしも書類に不備があって更新できなければ許可を失ってしまいます。余裕を持って申請することを心がけてください。

更新申請の前に確認しておくこと

更新申請の期間を把握しておくことは当然ですが、場合によっては、申請を受け付けてもらえなかったり、許可が取消されてしまうこともあります。

更新申請の前に次の2点は必ず確認しておきましょう。

変更届出書類に未提出はないか

建設業許可業者には、変更届や決算変更届を提出する義務があります。
例えば、役員や営業所の所在地や専任技術者などに変更があった場合は、その旨を届出なければなりませんし、毎年事業年度が終了したら決算変更届を提出しなければなりません。
こうした届出義務のある書類を提出していない場合は、更新申請はできません。
許可を受けてから1度も決算変更届を提出していないのであれば、5年分の決算変更届を提出してからでないと、更新申請をすることはできません。
決算変更届は、工事経歴書や建設業財務諸表や納税証明書などが必要で、1年分作成するだけでも大変な労力です。そんな書類を複数年分作らなければならないことがギリギリになって判明したらパニックに陥りますよね。

面倒だからと提出を怠っていると、更新申請時に痛い目をみます。日頃から届出義務のある書類には注意してください。
手が回らないときは、専門家に相談することも検討してくださいね。

役員等が欠格要件に該当していないか

役員等の中に傷害罪で罰金を受けた方がいて、会社に報告せず許可の更新の時期を迎え、略歴書の賞罰欄に「なし」と記載して提出してしまった場合、”虚偽申請”をしたことを理由に”許可の取消処分”を受けることになります。会社としては寝耳に水の話ですが、欠格要件に該当するため覆ることはありません。取り消し処分を受けてしまうと、その会社はもちろんですが、在籍している他の役員等も欠格要件に該当することになりますので、たとえ別の会社に転職したとしても許可を取消されてから5年間は建設業許可を受けることができなくなってしまいます。役員等が複数人いる場合は確認を怠らないよう注意が必要です。

役員等には、取締役以外には「顧問、相談役、株主」も該当します。許可の取消は会社の存続にもかかわりますので、人数が多い場合は特に注意してください。

複数の許可業種の管理を楽にするには

事業拡大のために許可業種を追加していった結果、それぞれの業種で許可の有効期間が異なってしまい、更新手続きが増えて困ってはいませんか?
更新費用もかかりますし、手続きを忘れてしまう要因にもなりますので、できる限り有効期間はまとめてしまうのが得策です。

業種有効期間
内装仕上工事業2024年6月30日
塗装工事業2025年4月20日

許可の一本化

上記2業種を例にみていきましょう。
2024年に内装仕上工事業、翌2025年に塗装工事業の更新が必要です。つまり、2年連続で更新手続きのために必要書類を集めて申請書を作成して土木事務所に提出にいかなければなりません。面倒なのはもちろん、更新手数料も2回分かかります。1回が5万円ですので、10万円の支払いは痛いですよね。
これが、3業種、4業種となるとどうでしょうか。有効期間の管理が煩雑で更新を失念する恐れもある上に、その都度手数料がかかるのではデメリットしかありませんよね。
許可の更新手数料は、申請のタイミングが同じなら業種の数に関係なく5万円です。バラバラの業種の有効期間を一本化して更新を1度で済ませられれば、煩雑な更新申請からも開放されますし、手数料の節約にもなります。

そのためには、上の例の場合、内装仕上工事業の許可を更新するタイミングで、まだ1年近く有効期間がある塗装工事業の許可も一緒に更新申請してしまいます。
そうすることで、2業種の有効期間が同じになりますので、次回の更新は同じタイミングで行うことができます。

前倒しで更新するのはもったいないと思うかもしれませんが、更新申請を1度で終えられますし、手数料が節約できる点からもメリットの方が大きいですよね。

業種を追加するタイミングで更新する

許可を受けている業種以外の業種を追加する場合に、有効期間の残っている従来の業種を同時に更新申請することができます。
ただし、ある程度の審査期間が必要ですので、栃木県の場合、更新を申請する建設業許可の有効期間は、1ヶ月半以上残っていなければなりません。
条件を満たしていれば、業種追加の許可年月日と更新業種の許可年月日を合わせることができます。

業種追加を検討しているなら、このタイミングで有効期間を合わせてしまうのもいいですね。

更新申請に必要な書類

△は変更がなければ省略が可能な書類
-は提出が不要

様式番号申請書法人個人
第1号建設業許可申請書
別紙1役員の一覧表
別紙2(2)営業所一覧表(更新)
別紙3収入印紙、証紙、登録免許税領収証書または許可手数料領収証書はり付け欄
別紙4専任技術者一覧表
第6号誓約書
登記されていないことの証明書
身分証明書
第7号経営業務の管理責任者証明書
別紙経営業務の管理責任者の略歴書
第11号令第3条に規定する使用人の一覧表
第12号許可申請者の住所、生年月日等に関する調書
第13号令第3条の使用人の住所、生年月日等に関する調書
定款
第14号株主(出資者)調書
登記事項証明書
第20号営業の沿革
第20号の2所属建設業者団体
第20号の3健康保険等の加入状況
第20号の4主要取引金融機関名

身分証明書は、外国籍の方については添付は不要です。登記事項証明書は、個人申請の場合は支配人登記をしている場合にのみ必要になります。

建設業許可更新手続きをサポート

更新手続きは、必要書類を集めたり申請書を記入したり、それなりの知識と労力が必要です。忙しくて手が回らなかったり、手続き自体が面倒に感じられる方もいらっしゃいますよね。
弊所では、建設業者様にスムーズに許可の更新をしていただくためのサポートをご用意しておりますので、是非ご利用ください。

弊所のサポートをご利用いただく際の目安は以下のとおりです。

内容サポート料(税込)法定手数料合計(税込)
建設業許可更新77,00050,000127,000

※2人目からは、必要書類収集代行及び書類作成費用として1人当たり5,500円(税込)をいただいております。
印紙代、証紙代、郵便費、切手代等の実費は別途請求となります。
※決算変更届けや各種届け出も必要な場合は別途サポート料と実費をいただきます。

ご相談時にご用意いただきたいもの

・許可申請書、更新申請書、決算変更届の控え
・会社の登記情報または定款
・最新の決算書一式

許可申請に関するご相談はお電話・メールにて承っております。また、直接のご相談や出張相談をご希望の方も、フォームからご予約が可能です。

  • お問い合わせは24時間承っておりますが、返信に2営業日ほど頂く場合がございます。「近日中に許可が必要になった」などお急ぎの方は、可能ならお電話にてお問合せください。

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